2012年3月13日火曜日

熊野古道を歩く 中辺路⑥ 大日越え&赤木越え

2012年3月13日(火)晴れ
復興祈願の旅 3日目。

5時15分起床。身支度も早々に奈良交通の
新宮駅バス停に向かう。
5:53新宮駅発 近鉄八木行きだ。

この奈良交通 八木新宮線はおもしろい特急バス線だ。
高速バスを除いて、日本一長い距離の路線バスで、
全長166.9Km、停留所の数167、乗車時間6時間30分、
日本一大きい村十津川村、世界遺産の「紀伊山地の霊場と参詣道」を
駆け抜ける。紀伊山地の集落の足でもある。
参考:http://www.narakotsu.co.jp/rosen/yagi-shingu/index.html

小辺路を歩く時は、帰りはこのバスに乗って大和八木に
出るルートで帰ろうと今から計画している。

午前5時50分 中空に月が残る新宮駅
バス車内の掲示板
降車地 大斎原(おおゆのはら)まで
乗客は我々だけだった。

熊野川沿いの国道168号線も至る所、崖崩れや道路の陥没があった。
応急措置は施してあるが、遅々として復旧は進まないらしい。

瀞峡ジェットホイルの発着場の建物が、鉄の枠組みだけになっており、
道の駅は駐車場の跡だけが残り、建物は跡形も無い。
電線にも橋の欄干にも草やゴミがひっかかっており、
こんな高さまで川の水がきたのかと、あきれるばかり。

復旧は一地方自体の手に負えるものでは無いが、東日本のほうが大変なので、
早くしてくれ、と大きな声も出しにくい、と新宮在住の運転手さんは言う。

私達は、ただ、そうやね、春からはたくさん観光客が来てくれるよ、
と返すしかなかった。

今日のコース

コースタイム:
07:30大日越登り口→08:10鼻欠け地蔵→08:30湯峰王子社→
08:40つぼ湯   →08:45赤木越登口→09:15自然石道標→
09:55柿原茶屋跡 →10:20鍋割地蔵 →10:50船玉神社0.7K道標
11:10赤木越分岐 →11:20猪鼻王子跡→11:25発心門王子分岐
14:15祓所王子跡 →14:20熊野本宮大社着
所要時間:大日越1時間10分、赤木越(中辺路赤木越分岐まで)2時間25分

 大日越 登り口 いきなり急坂

 きちんとした道標があり迷いようがない
 鼻欠け地蔵
このお地蔵さんの前に古びた社が
あったが、それが月見ヶ丘神社だったらしい
 鼻欠け地蔵を過ぎると下りになった

 ほどなく湯峰王子社
 高浜虚子句碑


 小栗判官物語で有名なつぼ湯
 ちょっと入るには勇気がいる
 もう一山越えて、さらに本宮まで歩くので
先を急ぐ
 自然石の道標
久保野方面へ向かう道との分岐にあたる
ので、道標が立てられた、とある。

 実際、この道標の向こう側から荒い
呼吸が聞こえて来て一瞬熊?とびっくり
した。現れたのは、地積調査のお兄さん
たちだった。ああ びっくり(@_@)
 4等三角点
「剣岳 点の記」を読んで以来気になる。

 柿の木茶屋跡の裏にあったお地蔵さん。
ひょっとしてお墓?


 鍋割地蔵
 ここから木の階段を降りる
けっこうな急斜面だ。
船玉神社方面から赤木越を登り始めると
30分はこの階段を登ることに


 トイレのある広場に着いた
昭和の始めまで使用されたいた川船
橋を渡って林道に出て、発心門王子方面に
歩き出すと、左手に船玉神社が見える
 脇道に逸れたところにある猪鼻王子跡
 林道から発心門王子へ
 昨年はここから歩いた
 祓所王子
ここから本宮はすぐ
 八咫烏のポスト
前からあったかしら?記憶になし
疲れた身体に紅梅が香しい
こころ新たに日本の復興と、和歌山にたくさんの人が訪れますよう
祈願して本宮大社を後にした。

本宮大社前からバスで新宮駅へ、日程に余裕があるので紀伊勝浦に
泊まろう、ということになった。
お得意のネット検索で今夜の宿を探す。
素泊まり、駅近、温泉付で一人2900円也。♡♡『お宿 はな』さん。

豪華ではないけど、禁煙6帖和室。清潔がなにより。
ここでお薦めの食事処「いちりん」さんで、まずは旅程達成を
祝って乾杯。


まずは、清酒 紀州55万石で乾杯
 次は米焼酎 熊野水軍温泉割り
まったりした味
 さすがに魚はおいしい(o^∀^o)
生マグロの赤身造り、金目鯛の煮付け
どれも身がぷりぷり、マグロの好きな
連合いは、マグロを食べに勝浦に通って
きそうです
翌朝の紀伊勝浦港
足湯が駅の近くと港に計3つある

紀伊勝浦から青春18切符で帰途についた。
紀伊勝浦発9:44→茨木着16:04
明るいうちに帰宅。




2012年3月12日月曜日

熊野古道を歩く 中辺路⑤ 那智から新宮へ

2012年3月12日(月)晴れ
昨夜はものすごい風のうなる音で寝付けなかった

復興祈願の旅 2日目。
早朝 同宿した関東からの団体さんの一行を見送る。
昔の山ガールの18人くらいの団体さんは、
これから大雲取り越え、小雲取り越えの山道を経て
熊野本宮大社に行くそうだ。
皆さんの服装からして健脚揃いに見えたけど、
今日はやっぱり小口泊まりだろうか。

8:00美滝山荘出発、出てすぐの石段を上がって那智大社
青岸渡寺参拝。

石段の途中 絶景ポイント

那智大社到着

那智山青岸渡寺
西国三十三番第一番札所だ。
ずいぶん古そうだけど、伝えられるところでは、
創建は、4世紀だとか



 御滝へ下る 室町時代の石段だそうだ
昨晩の強風で折れた!!

御滝前バス停から熊野交通バスに乗車。
バス停前は、案内所兼熊野交通の土産物店も兼ねていて、
気のいいおじさんがいろいろ話してくれた。
昨夜の風は地元でもめずらしい強風だったようだ。

9:12 御滝前バス乗車、9:32 那智駅到着
今日のコース :

今日は、那智速玉大社まで約18Kmを三つの峠越えで歩かねば
ならない。先を急ぐ。
コースタイム:
9:35 那智駅出発 →10:10 狗子の川バス停→
10:32 小狗子(こくじ)峠入口→11:05 JR宇久井駅 →
11:25 佐野王子社跡 →11:50 黒潮公園(昼食休憩)→
12:38 高野坂出入口 →12:55 高野坂展望台    →
13:50 王子浜    →14:30 浜王子跡(浜王子社)→
15:00 阿須賀神社  →15:30 熊野速玉大社着
所要時間:約6時間

国道42号線から大狗子、小狗子峠を望む
手前がナキワノ鼻

大狗子峠入口案内板
狗子の川バス停にあった地図
左の雑木の中の石段を上がる
那智湾が見える
JR紀勢線トンネル
 小狗子峠入口



宇久井港

 熊野古道旧道か
橋の両端は通行止めになっていた
国道沿いにあった 佐野王子跡
 黒潮公園

黒潮公園から三輪崎の町の中を通って行くが、
古道の案内板を見落としたが、偶然三輪崎駅にでた。
三輪崎踏切を渡ってすぐ、右の畑の中を小川沿いに行く。
案内板があった。


石畳の古道を登る
展望台に寄り道
熊野灘を見晴るかす


金光稲荷神社の近くにあった休憩所
一休み
古道は、金光稲荷神社 入口の横を
ゆるやかに登っている。
 高野坂頂上から王子浜を望む

 木の階段を下って来た。
案内板の前にはトイレがあった
 線路の下をくぐって海岸にでる
ここを歩くの?暫し呆然

やや ヤシの実だあ

砂や小石の海岸を堤防に沿って約1Km
歩きにくいのなんのって、ここで残りの
体力を使い果たした感じ( ̄○ ̄)
浜王子社

浜王子社から新宮市内を、第一王子橋、熊野地、蓬莱という地名を
見ながら熊野川に向かって歩く。目印は、熊野地郵便局。

熊野川そばに立つ阿須賀神社
ここまで来れば、熊野速玉大社は
目と鼻の先

熊野川河口にほど近いこの神社は、背後にある円錐形の山、蓬莱山をご神体とした自然崇拝が起源と考えられ、一説には熊野で最古の神社ともいわれているらしい。主祭神は事解男之敷地内にある歴史民族資料館で、境内から発掘された弥生時代の竪穴式住居や、神仏習合の時代に祀られていた御正体(懸け仏)が一般公開されている


阿須賀神社から新宮城跡横を通って30分。
 ああ やっと速玉神社が見えて来た


ついにゴール。18Kmの道を歩き通して
くると、遥けくも辿り着いたという、
ありがたい気持ちがしてきた。
隣に佐藤春夫記念館があったが、
月曜で休館日。またの機会に。

この海岸沿いの中辺路は、国道を歩く事も多いので、
夏は暑くて少々きついかも。

明日は、5時起き、大日越え、赤木越えの山越えだ。
スーパーオークワで明日の朝食、昼食を仕入れて
早々に寝た。
新宮駅徒歩3分のステーションホテル新宮泊。